Fujinoだだッコ:障害者支援施設「くりのみ学園」が運営するアート体験カフェレストラン

「ふじのアートヴィレッジ」内に2020年にリニューアルオープンした(旧「野山の食堂」「笑花食堂」)、障がい者支援施設くりのみ学園が運営する「アート体験カフェレストラン」。
アート体験カフェレストランとはいったい何だろう?

ドアを開けると、壁に展示される色とりどりの絵画が目に飛び込んでくる。また、室内に入れば陶芸や粘土などの立体作品もいたるところに置かれていて、一点一点鑑賞していたらあっという間に時間がすぎてしまいそうな賑やかさだ。

運営するのはくりのみ学園という藤野にある知的障がい者支援施設で、絵画や造形などの活動にも力を入れている。プロのアーティストの指導のもと利用者さんたちの自由な発想や感性が形になり、たくさんの作品が生みだされている。

Fujinoだだッコはその作品たちを展示するギャラリースペース。カラフルで賑やかな作品たちに囲まれて食事をすれば、会話も弾み楽しい気分になることうけあいだ。また、画集やアート関連の書籍、絵本なども置いてあり、窓の外には絵画のような美しい自然が広がる。まさにアートを体験できる空間だ。

平日はくりのみ学園のスタッフと利用者さんで運営するカフェ(※コロナウイルスの影響で休業中)、
土日祝日は藤野在住の陶芸家、中村藤平さんが生地から作るこだわりの『藤平ピザ』とメニューが変わる。(藤平さんはくりのみ学園で陶芸指導もしている。)

『藤平ピザ』は注文を受けてから生地を伸ばし焼き上げていく本格ピザの店。地元産バジルといった新鮮素材に自家製ソースなどの具材が盛り付けられ、目にも美味しい作品のようだ。一口ほおばると、サクッとした表面の歯ざわりと、内側のモチッとした食感の程よいギャップが、口の中いっぱいに広がる。

藤平ピザならではの特徴は”丸くない”ことだろう。「丸いピザも焼けるんですがね。こちらのほうが、陶芸家が焼いたっぽいでしょう」と笑う藤平さん。確かに、手ごねの食感と豊かな味わいをじっくり楽しめる生地に仕上がっている。定番のマルゲリータ(1,000円)に加え、藤平さん手作りによる自家製ベーコンピザや、地元産野菜を用いた目にも鮮やかなサラダピザなども人気だ。

Fujinoだだッコのある『ふじのアートヴィレッジ』は、地元を拠点に活躍している作家たちが作品を展示販売するコンテナギャラリー。土日には、作家たちが在廊し多くの人々で賑わうアートスポットだ。作品の展示だけではなく、ワークショップ体験や実演などの見学をしながら、作家とのコミュニケーションを楽しめるのが醍醐味。世界でここにしかない1点もののアート作品を藤野のお土産にするのも一興だ。なお、毎月第4土・日(11:00~16:00)は常設店に加えてテント出店で賑わう『エレファントマーケット』を開催中。

「Fujinoだだッコ」
神奈川県相模原市緑区牧野5570  ふじのアートヴィレッジ内
042-682-0033
https://www.facebook.com/fujinodadacco
JR藤野駅よりバス「やまなみ温泉」行きにてバス停「藤野芸術の家」下車すぐ。
車で相模湖ICから10分ほど。駐車場あり。

※コロナウイルスの影響で現在は週末のみ営業しています。営業時間など事前にご確認ください。