食事
地元産 / 自家製

大和家:地産野菜の旨味を引き出すシェフの心意気!
香り高くコク深い身体に美味しい創作中国料理

・・・大和家・・・


新鮮採れたての地元産の野菜を使い、化学調味料を一切使用せず丁寧に調理された創作中国料理を楽しめる『大和家』。「担々麺」(864円)で使用されるテンメンジャン、ラー油などの調味料はすべて自家製のものを使用。だからこそ、雑味のないスープの香りがストレートで食欲に火をつけてくれるのだ。


コクと風味を持つスープは滋味深ささえ感じるやさしさと、エビや肉味噌がバランスよく旨味となって溶け込んでいる。深みある味わいは、素材が贅沢に使われている証だ。一口かじると旨味が溢れ出す餃子(432円/5ケ)は圧倒的な旨味を誇る鹿児島県産黒豚を使用。餃子と自家製ラー油の抜群の相性は、どちらも一から手作りだから生み出せる技だ。


かつて白金、恵比寿で人気を誇ったオーナーシェフ大和伸治さんに、料理に対するこだわりを聞くと「自分ではこだわっているなんて思ったことがないんですよ」と笑いながら話してくれた。「安心して食べられることも”美味しさ”じゃないか、と。だから”安心に美味しく”を、当たり前のように追究してきただけなんです」。担々麺を始め、餃子、鶏そばなどオーソドックスな中国料理のメニューに、大和さんの”当たり前”が封じ込められている。


『大和家』の担々麺を食べるために電車に乗ってくるお客さんもいるというのもうなずける。その場所はJR藤野駅からやまなみ温泉行きのバスで5分ほど。バス停「杉西」から徒歩で程なくすると担々麺のノボリがはためく白い建物が見えてくる。地元の食堂のような素朴さを残した店内には、4人がけの座敷が2つあり、親子連れのお客さんでも気軽に入れる明るい店内だ。事前に予約をすれば、大和さん特製の創作中国料理のコースやオードブル、ケータリングなども可能。記念日にコース料理を予約するお客さんも増えているとか。


平日のアイドルタイム(14時~17時)は、カフェタイムとして、地元の方々の交流の場として賑わう。スイーツメニューも充実しており、自家製ソフトクリームやパフェなど素材にこだわった甘味を味わうこともできる。また、2階には”衣の自給自足”を提案する雑貨店『くらして』(写真)を併設。不定期で手仕事の魅力を五感で味わうワークショップが開催されていることもあり、こちらもぜひ立ち寄って欲しい。


「藤野で暮らす人は、それぞれに楽しいことを見つける達人ばかりで、お店を通じてそうした人たちと関わる中で、私自身とても心地の良い刺激を受けているんです。より多くの人に集っていただいて、お客様同士も楽しく交流ができるような場所にしていければ」。大和さんの心意気と人柄もまた人を惹きつける魅力となっている。