里+(さとプラス)

相模湖の絶景を眺めながら
無化調・地産地消の多国籍料理の数々を

中央自動車道相模湖ICを降りてすぐ、甲州街道沿いにある多国籍料理レストラン「里+」。店内に入ると、眼下には相模湖を見下ろす絶景が広がる。空いていればぜひ窓際の席か、季節のいいときにはテラス席へ。1階はレストランと地域の物産品の販売、2階はスタジオ/イベントスペースとなっている。

料理はタコライス、ロコモコ、南インドカレーにパスタと思わず目移りしてしまうほどバラエティ豊か。すべて無化調で、野菜は地域のオーガニック農家から直接仕入れてふんだんに使用している。お米は毎回羽釜で炊き、ソースやドレッシングに至るまで、すべて手づくりというこだわりよう。おすすめはボリューム満点のタコライス。タコミートもサルサソースももちろん自家製だという。

オーナーの有田帆太さんは、編集者兼カメラマンでもある。都内に住んでいたときに6年ほど飲食店を経営した経験があり、今回店を始めるにあたって久しぶりに腕をふるうことになった。世界各国を巡って撮影し、さまざまな料理を食べてきたため、自然と多国籍料理の店になったという。ちなみに英語も喋れるのでインバウンドの方も大歓迎だ。

しかしいったいなぜ、編集者兼カメラマンとして活躍していた有田さんがレストランを始めることにしたのだろうか。

「藤野って、多様性が実現されている感じがある。変人がいっぱいいて楽しいし、誰も弾かれたりしないんだよね。ほかの社会だと生きていけそうにない人でも藤野では楽しく生きていける。だから僕も、この地域のためになることを何かやりたいなと思いました」

そんな思いで始めたこともあり、店のコンセプトは「地産地消」。店内では無農薬米やお菓子、ソーセージにビール、石鹸や木工品など、藤野周辺で暮らす人々がつくるさまざまな商品が販売されている。最初は藤野地域のお客さんが多かったが、国道沿いという立地もあってか「前を通りかかるたびに気になっていた」と言う近隣市町村で暮らす人の来店も増えてきた。

最近は、いろいろなイベントも開催している。奥さまはプロのベリーダンサーで、2階のスタジオでは教室も開いているのだそう。そこでベリーダンスのショーを開催したり、中東の弦楽器ウードのライブを開催したり。地域の歴史が学べる紙芝居&お話し会も行なった。イベントは今後もどんどん開催していきたいと考えている。

「編集の仕事はどうするんですかってよく聞かれるんだけど、僕にとっては、店をやることも『編集』なんです。里+もこのまちにないものや必要な機能を考えていったらこんな店になった。つまりやっているのは『まちの編集』なんだと思います。だから、僕自身はそんなに違う仕事をしている感じもしないんです」

食を通して自分たちが暮らすまちを盛り上げ、さらに楽しくしていく。編集者の視点で編まれていく藤野というまちの風景が「里+」という場から広がっていく。

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里+(里プラス)
神奈川県相模原市緑区吉野75-1
JR中央本線藤野駅より徒歩25分
中央自動車道相模湖ICより車で約1分
TEL:080-5195-2141

営業時間
ランチ 11:00〜14:00
ティータイム 14:00〜17:00
ディナー 17:00〜21:00

定休日 月・木(不定休あり)
駐車場あり(道路向かい側)