2019年3月23日ー24日 森の恵みに教わろう ~焼杉ワークショップと森部・部活動のおはなし~

開催日

2019/03/23-24

焼杉(板)は、主に瀬戸内の民家などで古くから用いられている合理的な工法の外装材です。
化学的な薬品に頼らずスギに防虫・防腐などの性能を得ると共に、独特の風合いを醸し出します。

3枚の板を煙突状に組み、その中に火を入れて2~4mm程度焼き焦がし、表面に炭化層を作ります。
木材をバーナーであぶる方法もありますが、それでは表面が薄く焦げるだけで効果が長持ちせず、味わいも浅めです。

焼いた後にワーヤーブラシで炭化層を削ぎ落とすと、木目が立体的に浮き上がり「浮づくり(ウヅクリ)」と呼ばれる紋様を出すことも出来ます。

黒くてクールな焼杉材、作った後は、自由な発想で使いこなしてみましょう!

また、二日目には山歩きをしながら、トランジションタウン藤野、森部の活動についてのお話も聞くことができます。

森の木々に触れ、学ぶ2日間をお楽しみください。

・一日目講師 プロフィール 長崎克央

1956年相模原市生まれ。大学で建築を学んだ後、建築設計事務所勤務・バングラデシュにてボランティアを約3年・その後約30カ国の旅・大学で助手を2年・再び建築設計事務所勤務 の修行を経て、
30歳代前半に相模原市にて建築設計事務所を開いて約30年。

実は学生時代から、果たして日本を含む世界の建築(≒人の暮らし)にとって、長年各地域が育んだ知恵をほぼ無視する「近代以降の功罪」が気になって仕方がなかった(やや)へそ曲がり。
旅の主な目的は、北極圏からサハラ砂漠まで、様々な環境にどうやってヒトは暮らしてきたのか・・・「住まいの原型」を知ることでした。

縁あって10数年前から藤野の特に篠原地区に通い始め、数年前に篠原で古民家を購入して改修しつつ暮らし始め、伝統的な建築や山里の暮らしの良さを再認識しているところ。
ブログ:「釜戸ノ上.篠原」 http://kamandonoue.blog.fc2.com/

・講師より一言

自宅の改修の際に、外壁をどうするか考えた結果、数年前に訪ねた瀬戸内の街並みが思い浮かび、自力(家族・親族)で全て焼き上げました。
そのノウハウを皆さんへお伝えます。

あまり燃やしすぎると「焼き過ぎ」になるので、どこで止めるのかが悩みどころです。

・ご注意事項
厚さ15mm~20mm程度、幅150mm程度、長さ2.00m程度の木材を使用しますが、長さを半分にすることも出来ます。また、お持ち帰り用に、焼いた後で短くカットすることも可能です。
お持ち帰り用の袋、紐、養生紙(新聞紙など)をご持参下さい。
これまでの実績では、中学生以上、もちろん男女問わず作業可能です。

・二日目講師 プロフィール 桝武志(ますたけし)

福岡県筑紫野市出身。42歳。2010年より藤野在住。妻と娘二人の四人家族。

自宅周辺の川や山、雑木林や田んぼで友人たちと元気に遊ぶ少年時代を過ごす。

学生時代には地球温暖化やごみ問題、食品添加物やエネルギー問題などの様々な社会問題をテーマにNGOで活動。就職して会社員になるも、プライベートでは若手職人を中心にした日本の伝統文化継承をテーマにした活動、音楽やダンスも交えてアフリカの課題を身近に感じてもらう活動など多岐にわたる社会問題に楽しさを交えてアプローチすることをテーマにし、仕事と活動をバランスよく続けてきた。

2010年に家族とともに藤野に移りトランジションタウン運動に出会う。集まる人の魅力と未来を見据えた考え方に惹かれ、特にこの頃関心が高まっていた森の活動に参加し始める。2012年に共同代表へ。藤野の二箇所に活動フィールドを持つ。それぞれの山主さんと相談しながら、森の成長と同じく、ゆっくりと無理せずに活動を続けている。整備した森の木材の出口を作るため2017年冬からは友人たちが進める小さな製材所の運営もサポートしている。

薪ストーブユーザーでもある。冬の暖房はこれに頼りっきり。木組み、焼杉の鎧張りで、「おばあちゃんちみたい」と言われるほどこだわった平屋の自宅に設置。遠赤外線の暖かさにストーブの前から離れられなくなるほど。ただし、薪の確保のために、高尾から上野原まで奔走する日々。また、「これだけ木があるところに住んでいるのに薪を自給できないなんて悔しい!」と言った友人の想いに動かされ、2017年春からは「まきクラブふじの」として活動を開始。現在は6軒の家族と共同で薪自給に向け、定期的に活動を続けている。

・参加者へのメッセージ
天気が良ければ森に入りましょう。地域の人たちと一緒に整備している森です。昔は畑もやっていたところですが、最近は持ち主も長年入らなくなっていた場所です。四年前から少しずつ整備を始め、夏には地域のバーベキュー会場にもなる森です。皆んなでお酒を飲む理由を作るために整備をしているような気のいいおっちゃんおばちゃんたちと無理なく、楽しく続けている思い入れのある森です。

当日は、藤野の森の様子、里山の森を整備する苦労話、山主さんとの関係づくり、日頃の薪ストーブライフのこと、などなど森焼きに関わる話がたくさんできれば嬉しいです。皆さんからの積極的なご質問もお待ちしています。

詳細・お申込み

スケジュール

3月23日(土)
12:30 藤野倶楽部に集合
13:00-17:00 焼杉ワークショップ(会場:藤野倶楽部)
17:00-18:30 夕食、温泉、宿への移動等
☆温泉行バス 19:08発 (帰りは20:01発と20:45発がございます)

【公共交通利用の場合】
☆バス時間☆
12:14 藤野駅発やまなみ温泉行きバスに乗車ー藤野倶楽部にて下車
(停留所がありませんので、バス乗車時、運転手の方に藤野倶楽部にて下車したい旨お伝えください。

☆ご参考☆(新宿から電車でお越しの場合)
10:35新宿駅発 JR中央線中央特快高尾行き乗車―高尾駅にて 11:29普通小淵沢行きに乗り換え―11:48藤野駅着

【自家用車の場合】
12:30 藤野倶楽部集合(相模原市緑区牧野4611-1)
(http://fujinoclub.co.jp/access)
☆買い出しなどをされたい場合、お車があると便利です。

3月24日(日)
8:00 朝食
10:00-13:00 森部 部活動についてのお話とフィールドワーク
(雨天会場:藤野倶楽部 結びの家)

☆お帰りのバスは14:45発・・とございます。

料金

2000円
(ワークショップ以外の食費、交通費、温泉450円+税別は含みません。
 モニターツアーのため、アンケートにお答えいただくことで、宿泊費の全額、もしくは一部負担させていただきます。)

宿泊

藤野界隈の民宿
☆注意事項
長時間歩くことはありませんが、山の斜面や道としては整備されていない足元の悪い森の中を通ります。歩きやすい靴でお越し下さい。
☆朝食に、セルフでお作りいただけるおもちセット(700円)をご用意できます。
 (おもち、スープのセットです。おもちには醤油、お砂糖、チーズなど、お好みでどうぞ。
無農薬のほうじ茶つき。)
 ご注文される場合は、その旨を備考欄にご記載ください。

☆お申込みの締め切りは3月15日(金)までとさせていただきます。